個人でも出稿できる広告媒体とは?予算は?

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広告、と聞くとみなさん何を思い浮かべますか?

TVやラジオのCM、新聞広告、折込チラシ、ダイレクトメール、交通広告、オンライン広告などなど、様々な広告が世の中に溢れていますよね。正直個人の方々にとって、マーケティング同様、広告ってあまり馴染みのあるものではないのではと思います。なぜなら、個人の方であれば身近な人に自分たちで直接アプローチして宣伝する方が効率は良いからです。もし広告を打ったとしても地元の折込チラシ、ポスティング、タウン情報誌や専門メディアではないでしょうか?

けれど、もしこのページに飛んでこられた方々で、個人の方、スモールビジネスを展開されている方がいらっしゃるとすれば、きっと「広告を使ってみたい」「個人で打てる広告って?」と思っていらっしゃるのではと思います。自分の友達や知り合いや、お得意さん以外にもアプローチしたい場合、広告は優れたツールであると言えると思います。私自身、TVCMからオンライン広告などこれまでに様々な広告を出稿した経験があるので、個人事業主や自営業、起業したての方で、小規模でも検討できる広告について、これまで出稿経験がない方に向けてご紹介できないものか。。。と考えました。

あ、みなさん、こんにちは。Chili Bean’sマーケティング・サポーターのサイトウです。今回は、ざっくり現在世の中にある広告の種類と、私がこの広告なら個人の方でもハードルが低くトライできるのでは?と思っている広告についてご紹介します。広告はざっくりとオフライン広告(CMを放映・放送したり、印刷された広告を掲出するもの)とオンライン広告(デジタルデータの動画、画像や文章をインターネット上で展開するもの)の2種類があります。まずはオフライン広告から見ていきましょう。*「一人で出来るもん(=難易度)」レベルと「ご予算」レベルを追記しました。平均的な見積もりと過去の経験と主観からのさっくり数値ですので鵜呑みにせず出稿前にChili Bean’sに正式に問い合わせてくださいね。。。

一体どんな広告の種類があるの?(オフライン広告編)

世の中にある様々なものに広告が紛れています。周りを見回しても広告を目にしない日は無いでしょう。まずは、どんな種類があってどんな特徴があるのか?ということについて簡単にご紹介させていただきますね。

TVコマーシャル:一人で出来るもん☆☆☆☆☆/ご予算★★★★★
テレビ番組を見るのが好きな方であれば、毎日CMを目にされているはずです。番組の間で流れているものもあれば、テレビショッピング番組などは番組そのものが広告ですね。今でこそ価格も下がってはいるものの、大手広告代理店に依頼する場合、それなりの予算がなければ相手にされません(最低でも数億円~)。もちろん近年では大手の総合広告代理店出身者が立ち上げた小規模な代理店で、お手ごろ価格のTVCMを謳っているところもあります。それでもCMの制作からある一定の効果が得られる放映頻度や枠を考慮していくとどうしても数百万円単位になることがほとんどだと思います。基本的には代理店の手数料と制作費、出稿費が必要です。出稿費用はその番組が持っている視聴率に深く関わっており、GRP=Gross Rating Point(グロスレーティングポイント=延べ視聴率)に基づいて費用対効果を図ることが出来ます。詳しい説明は他のサイトにもたくさんありますので詳しく知りたい方は調べてみてください。番組スポンサーになるタイムCMと時間帯や局などを選んで打つスポットCMがあり、前者はとても高額で通常は大手企業が出稿するものですが、後者は中堅企業でも検討が可能です。また、地方のケーブルテレビなどであれば地元のお店などの紹介もしてくれるので自営業の方でも相談することは可能です。

ラジオCM:一人で出来るもん☆☆☆☆/ご予算★★★☆☆
TVCMと比べるともう少し安いですが、制作も含めると最低でも50万円から100万円以上は必要です。番組との親和性も考えなくてはなりませんが、もしあなたの事業にぴったりの番組があれば検討してみるのも良いと思います。15秒や30秒といった番組の合間に流れるものだけでなく、内容と交渉次第で番組内で宣伝してもらったり、コーナーを作ってもらえる場合もあります。スポットもあれば番組とタイアップして数ヶ月決まった回数流してくれるといったパッケージも相談できます。こちらも地方のラジオ局や深夜帯だと安くなる傾向があります。

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新聞/雑誌広告:一人で出来るもん☆☆☆☆/ご予算★★★★★★★
新聞や雑誌の知名度(発行部数/定期購読者数)やスペースの大きさなどで金額が変わります。四大新聞などの大手は高額になる傾向がありますが、地方紙などは比較的良心的です。それぞれのメディアが持つ読者の年齢、性別、場合によって収入などその他の情報もざっくりとは分かるので、適切な媒体を選べば効果的な広告が可能です。新聞だと全国版か地方版でも変わりますが最小サイズで数十万から一面で数千万円が相場です。いずれも一回きりの掲載です。雑誌では発行部数で大きく異なりますが、有名な雑誌で1ページ数百万、専門誌などで数十万~となります。もし地元で商売をしている方が地方の新聞広告を検討するのであれば折込チラシの方が安く地元の人にリーチ出来ます。レストランやサロンの場合、ホットペッパーグルメ、ビューティといったジャンル別のフリーペーパーであれば10万円程度からなのでこちらも比較的安価に使える広告ですね。

交通・屋外広告:一人で出来るもん☆☆☆☆/ご予算★★★☆☆★★★★
駅中のポスターや車内のディスプレイモニター、屋外は渋谷のスクランブル交差点で見られるような大型LEDディスプレイや大型看板広告がこれに当たります。人気のエリアや路線での出稿は当然高くなります。1回あたりの掲出期間や放映回数が決まっており、それに応じて金額が上下します。1箇所から買うことも出来ますが、電車の車両をジャックしたり、渋谷のスクランブル交差点をジャックするといったことでインパクトを出すことも出来ます。ちなみに渋谷のスクランブル交差点の広告ジャックを実施しようとすると2週間で数千万円~かかります。電柱広告などであれば屋外広告の中でも数万円で出せる安い広告の部類なので、地元のお医者さん、スーパー、不動産屋さんなどが、地元の方やその場所へ物件を探しに来た方へ向けて活用するのは良いと思います。

その他のオフライン広告:一人で出来るもん☆☆☆☆★★★☆☆/ご予算☆☆☆★★★★☆
スポーツ会場の壁面、ラッピングバス、レンタサイクルの広告枠、ポケットティッシュやウチワなどのノベルティ、ポスティングチラシ etc. 広告は本当に多種多様です。時にはトイレの中などこんなところにまで広告が、、、と思うこともあります。基本的な金額は、媒体の競争率(人気があれば高く人気が無ければ低い)、何人の潜在顧客に届きそうか、制作物や掲載の手間がどれくらいかかるかによって変わります。

一体どんな広告の種類があるの?(オンライン広告編)

オンライン広告はインターネット、アプリなどを経由して展開される広告で、何人に見てもらえたか、何回表示されたかなどレポートが確認できるためオフライン広告では難しかった明確な数字での費用対効果の確認ができ、興味がありそうな人には何度でも再ターゲティングができるのもメリットといえます。ここでは代表的なオンライン広告をご紹介します。

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オンラインメディア純広告/記事広告:一人で出来るもん☆☆☆/ご予算☆☆☆★★★
オンラインにも新聞や雑誌のウェブ版があり、オンラインのみで展開しているメディアも多くあります。オンラインメディアもオフラインメディアと同様に広告枠を設けています。種類としては記事風にして製品やサービス、またはその会社そのものを取り上げる記事広告や、メディアのトップページ、サイドのレクタングルバナー(四角形)、トップのスーパーバナー(上部帯形)、両サイドのフラッグバナーなどメディアによって様々な純広告枠も設けています。大きさや見てもらえる回数の多さ、クリックや動画なら再生数などで価格が決まります。記事広告の場合も雑誌と同様、媒体の発行部数や知名度などによってまちまちですが、数万円から数百万円までの幅があります。また、準備したバナー広告枠が埋まらなかった在庫枠は、後に紹介するアドネットワーク広告などによって埋まっていきます。

SNS広告:一人で出来るもん★★★☆/ご予算☆☆☆★★☆☆
ソーシャルメディアが独自で提供している広告です。Facebook、Twitter、Instagram、YouTube、TikTok、LINEなどそれぞれ企業やユーザー向けに様々なタイプの広告を提供しています。一日あたりの予算や1ヶ月の予算を広告主がある程度自由に設定できることが特徴です(YouTubeは1000円~を推奨、Instagramは100円~)。ご自身の予算に合わせて上限を決められる上、こんな人に商品やサービスを届けたいという人物像をある程度ターゲティングで設定できます。そのターゲティング方法や精度はプラットフォームによって異なりますが、どのプラットフォームもそれぞれ特徴がありますので、アピールしたい商品やサービスによって選ぶほうが良いでしょう。また、システムを通じての出稿やレポートを確認できる機能も無償で提供されていることが多く、誰でもその気になればすぐに始めることが可能です。ただし、やれることが多い分、情報や機能が初心者にとっては豊富すぎるため、最初はどの機能を使ってどのように出稿すべきか迷ってしまうかもしれません。金額としては何を目的にするかとプラットフォームの特性で変わりますが、基本的にはインプレッション(広告の表示回数)、リーチ(広告を見た人数)、エンゲージメント(いいねやシェアなどのアクション数)、ウェブへのアクセス(ウェブリンクのクリック数)、リード獲得(問い合わせ数)、コンバージョン(販売数や来店数)などの目的が設定でき、後半になるほど金額は高くなりますので1CPM(1000回のインプレッション=広告表示を1とする単位)でおよそ10円程度から1回の販売コンバージョンで数千円~などの幅はあります。

リスティング広告:一人で出来るもん/ご予算★★☆☆
こちらもオンラインでは定番の広告です。サーチエンジンで何かを検索した時にADとして出てくる文字だけの広告がそれです。企業は自社ウェブサイトの質を高めたり、内部構造を最適化することで、自社の商品やサービスに関係のあるキーワードで検索された時に上位に表示されるようにするSEO(サーチエンジン最適化)対策を採っている企業も多いですが、競争の激しいキーワードで勝つのは至難の技です。例えば「グルメ」「旅行」「ダイエット」など、よく検索されるキーワードは競合も多く、1ページ目に入ることすら難しいでしょう。そこでお金を払えば関連キーワード検索時に広告として自社のウェブサイトのリンクや簡単な紹介を表示してくれるのがこのリスティング広告です。もともと高い購買意欲や興味を持ったお客さまの目に留まることができるので、販売やウェブカタログへの誘導ツールとして非常に効果を発揮します。また、広告はテキストのみなので広告用に撮影をしたりデザイナーに依頼する手間もありません。このアドを提供しているのは検索ツールを提供しているGoogleやYahoo!などです。十分な効果を得るには月額で数十万円程度は準備しておきたいところです。

アフィリエイト広告一人で出来るもん☆☆☆/ご予算★★☆☆
個人ブロガーやポイントサイトで自社の商品やサービスを掲載してもらったり、関連の高い記事内にリンクを貼ってもらうことで自社サイトへの誘導や販売促進を狙える広告です。影響力のある第三者に紹介してもらえる分、自分で「うちの商品はいいですよ!」というより消費者に信用してもらいやすいのが特長ですね。ただし、あまり商品やサービスを良く知らないブロガーが誤った情報を掲載してしまうこともありコントロールが難しいので注意が必要です。費用は自社対応か業者に依頼するかで大きく変わります。前者だと10万円程度~でも可能で、後者だと50万円~が相場です。

アドネットワーク一人で出来るもん★☆☆☆☆/ご予算★★☆☆
最後にご紹介するのはアドネットワーク広告と呼ばれるもので、冒頭にご紹介したメディアが自分たちで持っているバナー純広告枠とは性格が異なります(結果的にはそのメディアの広告枠に出ることもありますが、運用がメディア主導なのか、広告主主導なのかで異なります)。アドネットワークは様々なメディアが提供している広告枠の空き在庫を持っており、その複数のメディアの空き広告枠へまとめて配信できるネットワークなのです。本来であれば広告主がひとつひとつのメディアに出稿しなければ広告が打てないのですが、アドネットワークを通してなら複数のメディアにもまとめて広告配信が可能です。そのためひとつのメディアではリーチ出来ない様々な属性の人にリーチすることができます。アドネットワークのお話でよく出てkるDSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)は複数のアドネットワークを管理できるツールです。有名なアドネットワークにはGoogleが提供するGDN、Yahoo!が提供するYDNなどがあり、約9割の配信面をカバー出来るそうです。ネット人口は令和元年で8割程度*なので全人口で考えると約72%はカバーできているということでしょうか。デメリットは入札方式で管理も煩雑なので代理店に頼むのが無難という点でしょうか。クリック単価は100円程度~が一般的ですが、代理店ごとに最低出稿金額を設定していることがほとんどです。幅はありますが1回の発注で数十万円以上が相場でしょう。*総務省 令和元年版 情報通信白書

個人出稿が向いている広告は、ズバリSNS広告

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いかがでしょうか。気になる広告、出稿してみたい広告はありましたか?

私も様々な広告出稿をしてきましたが、改めて記載してみると個人が使えそうな広告はそれほど多くないなという印象です。そんな中でもやはり私が一番個人の皆様やスモールビジネスの方にお勧めしたいのはずばり…

SNS広告です。

なんといっても小額でスタートできる上に、効果を目で見ることができますので、お金を無駄遣いしたという感覚にならずにすみます。また、それぞれのプラットフォームには学習できるラーニングコンテンツも豊富で、SNSの運営会社が出しているラーニングコンテンツもあれば他の方が詳細に書いてくださっているブログなどもたくさんありますので、自分で勉強すれば業者に頼むことなく広告を打つことが出来るのです。

とはいえ、先ほども書きましたがやはり少々初心者には感覚的に理解できなかったり戸惑ってしまうことも多いと思います。もしSNS広告に興味があるけど難しそう、と尻込みしてしまっている方がいらっしゃればお気軽にご相談くださいね。運用の代行から、聞きたいことだけアドバイスさせていただくオンライン相談、自分で広告運用できるまでをサポートさせていただく伴走スタイルも承ります。

広告の媒体やメニューも時代の流れでずいぶん変わります。その時に最適なものをうまく活用したいですよね。SNS広告についてももう少し掘り下げた記事も今後執筆したいと思っていますので、聞いてみたいことがあればお気軽にご連絡くださいね。

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