フォロワー数に惑わされるな!インフルエンサーマーケティングの落とし穴

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「あの人はフォロワーが1万人もいて、インフルエンサーだよね」「私なんてまだフォロワーが少なくて。。。」といった会話はよく聞かれます。SNSが広く普及し、フォロワーが多い人ほどすごい、影響力=効果がある、と見られているようなのですが、本当にそれは正しいのでしょうか?インフルエンサーを使ったインフルエンサーマーケティングも一般的な手法として使われていますが、インフルエンサーを起用するときに気を付けたい落とし穴もあります。

こんにちは。Chili Bean’sマーケティングサポーターのサイトウです。というわけで今日はインフルエンサーマーケティングについてお話していこうと思います。

でもそもそもインフルエンサーってどんな人?起用するのにいくらぐらいかかるの?と興味がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。一言でインフルエンサーと言ってもレベルがあります。渡辺直美さんのように1千万人近いフォロワーを抱えている方もいればフォロワーが1万人以下でもインフルエンサーとして活躍されている方もいます。プラットフォームもそれぞれでInstagram、YouTube、TikTok、Twitter、はたまたブログやレビューサイトなど様々です。

自分の顧客層に合うインフルエンサーを見つけよう!

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まず、インフルエンサーマーケティングというのは、影響力のある人に商品やサービスを紹介してもらい、その人の周りにいる人に広めてもらうという手法になります。テレビショッピングと同じようなものですが、詳細に製品レビューする場合もあれば、ファッションであればそれを身に着けて写真に写ってもらい、ハッシュタグや商品名、ブランド名を記載して投稿するだけのものもあります。

ご自身の売りたい商品やサービスによってどのような手法が良いのかは変わってきます。例えばオンラインショップでハンドメイド商品を売りたい場合と書籍をアマゾンで売りたい場合では顧客層も異なり、使うべきプラットフォームや手法が変わってきます。前者であればInstagramなどビジュアル重視のプラットフォームを使って人気のあるインフルエンサーに身に着けて紹介してもらうのがいいでしょう。インフルエンサーがもしお友達だったらお金を支払うのではなくバーターやフェアトレード(要するに等価交換)で交渉するのもいいかもしれませんね。後者であれば書籍レビューが効果的なのでレビュワーさんにお願いするのが良いでしょう。もしティーンエイジャー向けに化粧品などアプローチをしたい場合はビフォーアフターのメイク動画が掲載できるTikTokなどもおすすめです。YouTubeは電化製品やガジェットなど実際に使い方を見てもらうことが重要な商材にお勧めです。高価なものであればを商品そのものをギャラとしてレビューをお願いすることもできますよ。

気になる金額ですが、友達や知人であれば先ほどお伝えしたように等価交換で交渉が可能な場合もあるでしょう。日ごろから人間関係をブラッシュアップしておくことは本当に大切ですね。インフルエンサーのお友達がいない方もお金があれば依頼することは可能です。目安としては1万人以上フォロワーがいるインフルエンサーさんが効果的でしょう。また、金額ですが、だいたい1フォロワー当たり3円~5円程度と言われています。1万人フォロワーの方でギャラ3~5万円ということになりますね。ですが、この辺りは内容にもよるので、一概に「これが絶対!」という金額はありません。詳しいレビューを書いてくれたり、動画を撮ってくれたりする場合は制作費がかかりますのでこの限りではありません。例えばトップランクのYouTuberさんは動画1本あたり数千万円請求されることもありますし、中堅どころの方でも数百万円~といったことがあります。

インフルエンサー起用時の”落とし穴”あるある

例えば1万人フォロワークラスの方々であれば、予算内でお願いしやすいと思われるかもしれません。確かに金額もお財布にやさしいですし、自社の宣伝をしてくれるのであればお願いしてみたいと思われる方もいらっしゃるでしょう。(ちなみに「インフルエンサー」で検索すればそれを専門としているエージェントが多数出てきますよ)

しかし!ちょっと待ってください!

インフルエンサーマーケティングでは依頼時や人選の際に気を付けなければならないことがあります。このポイントに気づかずに発注して後からこんなはずでは。。。と思わないように以下に起用時に気を付けたい落とし穴を挙げますので参考にしてみて下さい。

落とし穴1:競合他社の宣伝をすでにやっている

多くのインフルエンサーさんは事務所に所属していたり、エージェントがついていたりするので、担当の方に競合他社のプロモーションの有無を確認しましょう。3か月以内に同様の商品をプロモーションしている人であれば起用は避けた方がいいでしょう。また、中にはそう言ったことを内緒にして仕事を引き受ける人もいるそうですので、信頼できるエージェントを探しましょう。そして画像や動画内に競合他社製品を映さないといった広告の基本的なルールも念のため最初に伝えておく必要があります。また、宣伝をやりすぎている人も要注意です。宣伝をやりすぎてフォロワーが離れてしまっている可能性があるからです。その人の影響力を見るには後述するエンゲージメント率を見るようにしましょう。

落とし穴2:NG事項が多くコントロールが効かない

これはレビュワーさんにも言えるのですが、依頼主の言うことを100%聞いてくれるわけではないということを念頭に入れておいてください。テレビコマーシャルでタレントさんを起用するというのとはかなり異なるマーケティング手法です。特にインフルエンサーさんの中には自分のブランディングやプロモーションを一番に考えている人は多いです。ですから、こちらの思っていることをすべて聞いてもらえるわけではありません。しかし多くの場合は事前に伝えておくことでミスコミュニケーションが防げます。依頼する際にこちらの絶対譲れないポイントを書面化しておきましょう。特に商品名や押してほしいポイントやハッシュタグの指定、写真の撮り方などこだわりたいポイントや、やってほしくないことを分かりやすく伝えましょう。これはできない、あれはやらない、といったことが多くなりすぎる人の場合はあきらめて他を当たりましょう。

落とし穴3:実はエンゲージメント率が低く、人気がない

これは意外と多くの人が陥る落とし穴です。フォロワーの数が1万を超えているとそれだけで「この人は人気がある=効果がある」と思ってしまいがちなのですが、フォロワー数に対してエンゲージメント率が低いという場合があります。エンゲージメント率とはTwitterであれば投稿に対して「いいね」「リツイート」「コメント」「画像、動画、URLのクリック」などアクションを起こしてくれる割合のことです。これが低いと表示回数も下がり、想定していた顧客にリーチできないという事態になります。また、そのプラットフォーム上でアクティブに投稿していない人も避けた方が無難です。そういう人はファンからの注目度や忠誠心も下がっているので、投稿したときに思ったような効果が得られないためです。1万人フォロワーがいてもエンゲージメント率が1%のAさんは100人にしか届かない可能性がありますが、1000人フォロワーがいてエンゲージメント率が11%のBさんは110人に届く可能性があります。この場合Bさんの方が多くの人にリーチできたり、より良い表示回数の結果が期待できますよ!くれぐれも見た目のフォロワー数だけに騙されないでくださいね。

落とし穴4:プラットフォームの細かなガイドラインが頻繁に変更される

他社のプラットフォームを間借りしている限りこの問題は避けて通れません。ソーシャルメディアによってできること、できないことがあり、意外と知らない制限があったり、広告のルールも多数存在します。年々ソーシャルメディアの規制も厳しくなったり、逆に以前はできなかったが今ではできるようになったという改善のアップデートも頻繁に起こります。なので、つい先月までできていたことができない、できないと思っていたことができるようになった、といったことはソーシャルメディアの”あるある”です。常にそのプラットフォームのことを知っておかなければならないのはなかなか難しいとは思いますが、実際にインフルエンサーマーケティングを実行しようと思い立ち、プラットフォームを決めたら最新のニュースくらいは見るようにしましょう。Google検索でそのプラットフォームに対するニュースを検索すると直近の動きが出てくるはずです。例えばInstagramにこれまでなかったTikTokのような「リール機能」が追加されたことなどは検索すればすぐに出てきます。

落とし穴5:私生活がヤバい

実際に依頼される場合はその人の直近の投稿は必ずチェックしましょう。見た目がかわいい、かっこいい人だったとしても意外と私生活が荒れている。。。なんていうことに後から気づくパターンもあります。例えばインスタライブでひたすら酒を飲んでくだを巻いている動画がアップされている、なんてこともありますし、迷惑系動画をアップしている、など、特にブランドイメージを大切にしたい方であれば、その人は本当に自分の商品やサービスに合うのかということを事前に確認しましょう。今は検索すればその人のある程度の情報が見られます。お金を支払うのであればこれは絶対にやった方が良い事前調査です。もし複数の人を起用する場合や、本業が忙しくてそんな余裕ないよ!という場合はエージェントに確認してもらうようにしましょう。

結論:人間関係が結局は大切

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私はこれまで様々な広告の制作や出稿に携わり、1万人以上が来場するようなプロモーションイベントなどもリードし、手がけたインフルエンサーマーケティングではツイッターでキーワードがトレンド入りしたりもしましたが、近年思うのは、結局大切なのは人間関係だなという基本的な結論です。誰も応援してくれない商品はやはり売れません。身近な人が買ってくれない、評価してくれないサービスはやはり良くないサービスか、本気度が伝わっていないので見直しが必要です。インフルエンサーさんに依頼する際もこちらの熱意だったり商品の良さが本人たちに伝わった方が良い投稿をしてくれます。それと、共感を得られるかどうかも大切なポイントで、その商品でどのような課題解決をしたいのか、その人にどんな価値をもたらしてくれるのか、といったところに共感してもらえると、プロモーションも熱を帯びてきます。それがないままただ与えられた服を着ているだけ、製品を淡々と紹介しているだけ、といったコンテンツになってしまい、結果、誰にも響かないということになってしまいます。また、インフルエンサーのエージェントともいい関係性が築けていたら上記で上げたようなよくある”落とし穴”は、先方からこちらに事前にヒアリングしてくれたり、そうならないようアドバイスをくれたりもします。

それから、インフルエンサーマーケティングに限らず、日ごろから人間関係を大切にしておくことは、自分も含めて基本だと思います。ソーシャルメディアで連絡や近況のアップデートはしやすくなっていますし、頼まれたらできるサポートはできる範囲でしておく、といったことで良いと思うのですが、意外と自分に余裕がなく出来ていないこともあります。自分も微力ながら誰かのインフルエンサーとして輪を広めていくお手伝いができるよう、こんな状況ではありますが、ますます人とのつながりを大切にしようと思っています。(あれ?インフルエンサーマーケティングの話だったはずが、なんだか最後は”私の想い”みたいになってしまってすみません。。。)

というわけで今回はこの辺で!また何かご相談ありましたら気軽にお問い合わせくださいね。

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